もっと目立って良いアラスジサラガイ

こんにちは、夢海です🐚

 

今回は、おいしい貝を購入してきました。

昨年から春先になるとちょろちょろと食べてはいたものの、書いていなかったので今回まとめてみました。

 

 

アラスジサラガイの特徴

さて、アラスジサラガイと言っても一般の方はおろか、水産のプロに言っても通じません。

しかし姿を見れば「なんだ、白貝じゃんか。」と分かる人は少なくない事でしょう。

 

本種は流通上では見た目から"白貝"として取引きされ、この中には3種類混ざっているとされます。

うちアラスジサラガイとサラガイの2種は確実に混ざっており、見かけたことが無いベニサラガイもどうやら混じるとされているようです。

 

↑サラガイ。今回の主役はアラスジサラガイですが、同じく白貝として流通する。アラスジサラガイには表面にザラザラとした凹凸があり、幅が狭い。

 

一方でサラガイはツヤっとした触り心地。黒っぽい色味の個体も見られる。

両種共に、慣れれば見分ける事は容易。

流通するものはアラスジサラガイとサラガイの2種で、どちらも確認しているものの、恐らく、恐らくだが、アラスジサラガイの方が僅かに多い、そんな気がする。

 

サラガイ類は貝の中でもトップクラスで剥きやすいので扱う際もありがたい。

 

 

アラスジサラガイの料理

アラスジサラガイの煮貝 握り

アラスジサラガイは剥いて汁を取っておき、身をサッと湯通しする。

 

火が入ると硬くならないうちに取り上げ、ゆで汁と剥いた時の汁を足して、酒・醤油・みりん・砂糖で煮汁を作る。

火を止めて貝を漬けてひと晩置いておく。

翌日に煮汁から取り出してつける。

 

貝らしい風味は他の貝に負けるけれど、それがより多くの方に食べやすいと感じられるのではないか?と思う。

貝の香りが弱いものの、クニッとした食感がよく、香りも感じられる。

 

そして柔らかいのですし飯との馴染みも悪くない。

流石にハマグリには劣るけど、同じ荷に入る型も揃うし、殻剥きも用意。寿司の定番ネタにあっても面白いんじゃないかな、と思うが、まだ見たことがない。

 

アラスジサラガイの貝焼き

剥いて酒と醤油を垂らしながらコンロで焼き上げる。

 

サラガイ、アラスジサラガイは何度か焼いたことがあるものの、どうも身が縮みやすい気がする。

今回は醤油とバターを少し、定番的な味付けでいただく。

硬くなく、程よい歯ごたえ。

 

一口で食べられるので肝の旨味、身の甘味などもまとめて味わえるので得した気分になる。

 

アラスジサラガイの天ぷら

アラスジサラガイは剥き身にし、ウロを取り除いたら汁気を拭き取り塩をする。

これに衣を付けて揚げるだけ。爆発注意。

 

貝は種類によって揚げ物など、高温で熱を入れると噛み切れないほどに硬くなってしまうものもあるが、本日は生の時と同じように柔らかい。

これまで調理した数少ない貝の天ぷらの中でも、一番素材として優れていると思う。

貝らしい甘味があり、硬くならないので貝の天ぷらにするには難易度は低いかもしれない。

剥くのも容易だし、アサリのように数剥かなくともおかずになる。

 

時間のない現代、一般家庭で油ものを調理するのは難易度が高いので、小売店など本種をもっと活用してもいいと思う。

 

アラスジサラガイフライ

仕込み方は天ぷらと同様。

タルタルでいただいたがソースでも良い。

 

フライなのに重たくなく、淡い旨味に飽きが来ない。もっと食べたい、をずっと思わせる。

3つでは少なかったかも知れないが、近頃胃がもたれやすくなったので、身体にとってはこれくらいで丁度いいのかも知れない。

紐など細く、千切れてしまいそうな程なので、串打ちして串揚げにしても食べやすくて良い。

 

 

アラスジサラガイの評価

価格   ・・☆☆☆

コスパ  ・・☆☆☆

珍しさ  ・・・☆☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格

・安くはないが高くもない。並の貝。ウバガイ(ホッキ貝)などの混獲物のため、通年安定してあるものではないが、価格は変動が少ない。

 

コスパ

・身入りは比較的安定。殻は薄く可食部は少なくない。焼くと縮みやすい気がするが、これは火入れの問題もあると思う。

 

珍しさ

・関東では珍しくはない。ウバガイ(ホッキ貝)の産地、道東などからやって来る。これが関東周辺ならでは、なのか、全国区なのかは不明。地方のスーパーなどではあまり見覚えがない。

 

・やや貝としては薄味。旨味に欠けるものの、食感や香りは良い。

 

今回はアラスジサラガイを頂きました。

チョッとした副産物というか、副菜的なものでちまちま買っていたものの、フォーカスを当てて愉しんだ事が無かったのでいい機会となりました。

市場では脇役、というより平凡的な見た目で大衆的でない種ですが、好んで持っていく方もチラホラ。

小売店でも見ることはあるので是非一度、難しく考えずに汁にするなど試してほしい種です。

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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