秋はまだかな?2023年の秋サケ

 

こんにちは、夢海です🐟

 

2023年秋は予定を詰め込みすぎたせいか、書こうと思っていたものが色々と書き終えておらず、忘れ物がやけに多くなってしまっています。

 

さて、今回振り返るのは10月の第2週の話。(気がつけばもう半年以上も前…)

サケたちに会いに、北海道へ飛んだ翌週の出来事。

 

秋のサケたちのカッコよさに惚れ惚れとした旅をした直後であり、市場に丸で秋鮭が来ているのを見ると、衝動的に買ってしまうものです。

 

 

秋鮭の特徴

まだ銀色の体色に包まれたきれいな個体。

スレもなく鱗がびっちりと残っています。

 

今回購入したのは北海道産のメスの秋鮭。

市場へは、フィーレの入荷が増えてきたなと思う頃にラウンドでも入りだします。

 

腹からはいくらがチラッと見えています。

 

↑サケジラミと思われる寄生虫。虫と付くが甲殻類の仲間で、よく見るとカブトガニのような形をしている。

 

漁獲の際に剥がれ落ちたのか、反対側には付いていませんでした。

尾鰭に近いところにのみ付いているのが興味深いです。

 

鱗を落として調理に入っていきます。

ビチっとした細かい鱗。網などで擦れて落ちやすいものの、いざ鱗取りで落とそうとすると頑固についています。

 

卸した身はオレンジ色に輝きます。

これだけたくさんのサケがあると嬉しくなるものです。

 

そしてお待ちかねのいくら!

400グラムほどとたっぷり入っています。

粒の成熟度合いも、細かくなく、それでいて柔らかいいい頃合い。

これをぬるい湯でほぐして仕込んでいきます。

 

こちらはサケの腎臓。これを塩辛にしたのがめふんと呼ばれるもの。

独特な香りがあり、日本酒のつまみに良く合います。

 

めふんそのものは食べたことがあるものの、

塩辛作りのノウハウは未習得なので、いつしか作ってみたいものです。

 

 

秋鮭の料理

秋鮭の天ぷら

皮付きで薄くスライスした秋鮭は天ぷらに。

サケの天ぷらは個人的な大好物。

魚の天ぷらでもトップクラスにうまいと思っています。

 

淡々としたサケの旨味が閉じこもり、水分も程よく抜けて繊維が感じられる食感もうまし。

脂身が薄く、舌へ味がぼやけず伝わるので繊細な旨味を堪能するのに丁度よい調理法になります。

 

瀬戸内の物産展で見かけた鳴門わかめうどんと合わせて頂きました。

うどんに天ぷらが付くと嬉しくなり、それも魚であれば尚嬉しくなります。

 

秋鮭の味噌汁

あら骨・頭・切れ端などをかき集め、霜降りにしたものを汁にしてみました。

 

(この話はアトランティックのものですが)まだ十代の頃にある寿司屋で頂いたあら汁にサーモンの中骨が入っていた時、「汁にサーモンか。」と、当時養殖カンパチや養殖マダイのアラが美味いとハマっていた私にとってはハズレだと思ってしまいました。

が、これがうまいうまい。

脂が汁に溶け出て味がぼやけず、サーモンの旨味がよりダイレクトに舌へ伝わります。

 

それでは脂の薄い秋鮭はどうなるかと言うと、食感としてはややボソっとはしますが、ホロホロとほぐれた身の中からは旨味が溢れます。

また中骨は身離れが良いのも特徴。

骨の隅々までしゃぶり、身をひたすらに食べ尽くしました。

 

秋鮭フライ

切身にして骨を抜いたものをサクサクの衣で揚げる。

サケ類を揚げて食べる旨さはここ数年で知ったばかりの味ですが、その時の衝撃が忘れられずサケは度々揚げ物にしています。

天ぷらとは違い、繊細な旨味とジャンクな美味しさが合わさり、素の味があるためソースに負けず、見事に調和します。

 

秋サケの西京焼き

切り身を西京味噌に漬け込み、翌晩にこれを拭き取り焼き上げます。

養殖サーモンに豊富に含まれる脂が少なく、サケ本来の繊細な味わいが実に美味い。

しとっとした身に程よく焦げ目のついた皮の香ばしさと、身からは繊細で品がある旨味が感じられる。

 

秋の焼き物っていいよな。とポツリ言葉がこぼれました。

いつしか七輪を持ち、秋の暮れに外でじっくり魚を焼き堪能する、というのが小さく密かな夢です。

 

秋鮭のいくら

寝る間を惜しみじっくりじっくり筋からほぐして取った魚卵を、昆布出汁と醤油などで味付けした漬けだれに漬け込み置いておきます。

 

これを贅沢にオン・ザ・ライス

柚子皮を散りばめ、香り付けます。

23年10月にこの食べ方は川崎の寿司屋で知りました。

まず昆布を出汁に使い、市販の液体だしを使用しなかった事により自然な旨味となり、いくらそのものの素直な味わいが伝わります。

粒は程よい大きさの時期で、小さすぎず、皮も硬くなく柔らかさとサイズのバランスが非常にいい頃でした。

 

冷凍しても劣化が遅く、食べ切れなければ翌日、または1週間後の楽しみに。みたいに出来る点は嬉しいポイントです。

 

秋鮭の評価

 

価格   ・・☆☆☆

コスパ  ・☆☆☆☆

珍しさ  ・・・☆☆

味わい  ☆☆☆☆☆

 

価格

・意外と安い。卵巣を持つ雌の方が高くなるが、雄はキロ単価が1000円を切ることも多い。しかし今後の資源量を考えると、この価格帯で買えるのもそう長くはないかも知れない。

 

コスパ

・筋肉の歩留まりが良いことに加え、ほぼ全身を使える為余すところがなく使える。

 

珍しさ

・一般的な食用魚。見かけない事は少ない。

 

・大変美味。用途幅が広く扱いやすい魚である。

 

 

今回は秋に調理した秋鮭を思い返しながらまとめてみました。

書き綴っていると、ジワジワと秋が待ち遠しくなりました。

暑い季節は暑い季節で魚種が増えて面白いものですが、魚が美味く過ごしやすいという点で早く秋にならんかね。なんて考えている今は6月中旬です。

 

まだまだ試したい料理は色々とあるので今年も手に入ればいいな。

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

広告