夢海のうお旅 2023奈良・大阪・和歌山編①

時刻は朝5時半。

始発の電車に揺られ、早朝の羽田空港へと着いた10月中旬の朝。

 

今回は推しているアーティストの追っかけで奈良方面へと出掛ける用事があり、せっかく訪れるのであれば魚スポットも全力で巡りたい。というのが私の旅のモットーであり、今回はそんな奈良方面での出会いをまとめていきたいと思います。

 

さて、奈良のイベントとやらは開始時刻が昼過ぎから。

こんな早朝に空港へ来る必要はないものの、魚は言わずもがな、航空機も好きな私には目的があり、大阪伊丹空港行きの始発の便を選んだのはボーイング777、通称トリプルセブンに搭乗するためでした。

 

この機体は世界的に見たらまだまだ現役の機体が多いものの、国内の航空会社では退役・最新機材へ置き換えが進んでいる機体であり、乗る機会があるのであれば乗っておきたいという時間&料金ガン無視な理由からである。

 

直前まで便を悩んでいたこともあり、今回は窓側の席を確保できなかったが、久々の大型機を堪能できたフライトでした。

 

伊丹空港は晴れ。まだ冷え込み過ぎず、なんなら数日前まで暑いだなんて10月らしからぬ事を言っていたくらいなので涼しささえ感じました。

 

デッキで航空機を眺めバスまでの時間を潰していましたが、時刻は7時半。出勤している日であれば朝食の時間をとっくに過ぎており、さすがに空腹に耐えられなくなりました。

 

空港内にあった鯛だし塩ラーメンとサバの棒寿司。

 

あっさりとしたラーメンに脂の乗ったノルウェーサバのうま味が朝一の空いた腹に染み渡ります。

腹も膨れ、バスもやって来る時間になったので奈良行きのバスに乗り込みます。

 

↑大阪にある水族館、ニフレル。伊丹空港からモノレールで15分ほどの場所にあり、ここ1年で2度訪れているが今回は時間が合わずパス。

 

バスに揺られ45分ほど。

目的地の平城京跡へと到着しました。

 

 

朱雀門

 

ススキが揺れる中をブラウン色の電車が駆け抜ける。

 

関東の学生であったため、修学旅行は定番の奈良・京都だった訳ですが、平城京は訪問しませんでした。

日本史に興味がないという訳ではないものの、今回のイベントがなければきっとここには来れなかっただろうな。

 

かつての我が国の首都であり中心であったこの場所を神秘的に感じながら、

イベントも満喫し大変充実した時間でありました。

 

奈良県産の柿を使ったくずきり。

 

小さい頃に硬く甘くないただただ青臭い柿を食わされてからあまりい美味しい印象がありませんでしたが、

この柿は程よく熟していて奥深い香りにしつこさのない上品な甘み、そしてくずきりとの相性もよく非常においしくいただきました。

 

イベントが終わり夕方16時前。

さてこのまま和歌山へ向かうかどうしようか。

チェックインまで時間はあるのでどこかで魚でも食べてゆっくり向かうか。

 

...

 

............

 

 

海遊館へ来ました!!!

 

時期や曜日にもよりますが、夜まで営業している水族館なのです。

寄り道するにしてもあまり遠くならないので来ることにしました。

 

海遊館の順路は世界の海を巡るようなテーマ。

このパネルが個人的に印象強い。

 

まず出迎えてくれるのはサンゴ礁の魚たち。

 

ウマヅラアジは他ではあまり見られない珍しいアジの仲間。

似たイトヒキアジに比べて顔が面長で、まさに”馬面”。

 

立派に成長したタカノハダイ。体系や尾びれが丸みを帯びていることなどから、長い期間飼育されているのだろうという事が伺える。

 

オオモンハタ。食としてハタ類が好まれる関西圏の水族館でよく見かける。

 

大型のセンネンダイ。悠々とした余裕のある泳ぎ方で水槽内を駆け回る。

 

エゾメバル。アリューシャン列島の海の展示で、同じ水槽内にはエトピリカも展示されている。

 

ロウニンアジ。

 

カスミアジ、ヒメフエダイなど。

 

水深の深い水槽であるため、魚の種類によって表層・中層・底層で棲み分けも見られる。

また、同じ水槽をぐるりと周回しながら表層→底層へと歩いていくため、間近で観察できるのがこの水族館の楽しみ方だと思う。

 

 

日本近海の深海魚たちも見られる。

 

”オニカサゴ”の名で流通するイズカサゴ。

標準和名オニカサゴはより浅い海に生息しており、稀に市場などでも見られるが、流通上オニカサゴと言えばこのイズカサゴが多い。

 

水槽の表層~中層はキンメダイが泳ぎ回る。胸鰭をパタパタと羽ばたかせて泳ぐ。

煮つけなどでカマを見ると、筋肉が集まり赤黒い様子がうかがえる。

泳ぎ方を見ると全身でも最も動かしている様子が分かる。

 

ハチビキ。

身が赤黒い魚。見た目が悪く味も良くないと、古くは好まれていなかった魚だが、流通上見ているとまとまって入り安価で歩留まりがよく、実際には味もよく扱う店も増えているように思える。

水族館ではあまり目にしない種で、生体を観察できる機会は少ない。

 

 

同じ水槽にはゾウギンザメも混泳している。

 

本種は日本近海には生息しておらず、南太平洋に生息している種類。

ギンザメの仲間は水族館での展示が少ない。

2024年4月現在、ギンザメの仲間で見られるのは本種とスポッテッドラットフィッシュくらいだと思われる。

 

北極圏の生物の展示も豊富。

ホッキョクイワナとも呼ばれるアークティックチャー。

一度寿司チェーン店で提供されていたこともあり、脂のりが良いためトラウトらしい香りはぼやけて薄く、サケに近い印象を受けました。

 

クラゲの展示も多く、種類豊富。

 

大水槽に展示されているタコクラゲ。

 

カゴカキダイ。小さいものの美味しい魚です。

このカラフルな見た目と、形はチョウチョウウオを思われるものの、科レベルで違う魚。

昔は私もチョウチョウウオの仲間だと思いこんでいた事がどこか懐かしいです。

 

19時前に退館。ライトアップされていて彩られている。

 

海遊館をあとにし、今晩の宿泊地へ向かいます。

2時間はかからないものの、1時間ちょっとの長旅で

 

人も少なくなってきた20時半過ぎ、和歌山市駅に到着。

予定外であった海遊館という贅沢な寄り道をしたこともあり、さすがに空腹のため駅周りの散策もせずにタクシーへと転がり込みました。

ちなみに先に結果をお話しすると、翌朝も日が昇る前に出発したため、私の旅の醍醐味であるスーパー巡りが和歌山旅で出来なかった事となります。

海の近い魚処でこの様な非常に惜しい事をしたので、また2年以内には再訪したいところです。

 

さて、旅に話しを戻しまして、タクシーへ乗り込み向かったのは目当ての魚の店でした。

 

東京からきてどうのこうの、魚が好きでどうのこうの話しているとあっという間に着いたこちらは千里十里(ちりとり)さま。

 

店前を見ると、和歌山らしいクジラのメニューなどの文字が飾ります。

胸を鳴らしながら店内へ入ると、落ち着いた雰囲気の内装と、気さくな店主の方と女将さんが出迎えてくれます。

 

↑和歌山県太地町はクジラのまちとして知られる。

 

店内の至る所にクジラの文字が。

当然、美味しいクジラ料理もいただける。

 

ベーコンやさえずりなどが楽しめる刺身の盛り合わせや、

 

クジラの生姜焼き。

こちらはゴンドウクジラだという。

最近この種は獲れているとか、しばらく見ないとか、非常に貴重な情報も教えていただき大変満足しました。

 

地魚の盛り合わせも注文。

地物のホウボウやサヨリ、マアジなど。

秋という事もありカツオは宮城のものであったが、紀伊半島はカツオのケンケン釣り漁も有名なので、次に来るべきは春かと考える。

 

とりあえず地物が食べたいという方にはおすすめのお店です。

酒に弱いのが弱点なぼくなので、サワーを一杯いただたのみですが、酒の品揃えも充実していました。

さて、急ぎ足な私の旅の初日が終了。

明日は更に南下し、再び大阪の空港に戻って東京へ帰るという大移動が待っているため、

早寝とは言えない11時に眠りにつきました。

 

Part2へと続く。

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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